3月から「European Road to the Kentucky Derby」の勢力図が変わりそうです。


「European Road to the Kentucky Derby」の冬休みがそろそろ終わります。これから行なわれる3レースは、より多くのポイントがあり、馬場も芝からオールウエザーに変わり、3ヶ月後にヨーロッパの優先出走権を持つ馬が決まります。去年は全ての対象レースが芝でした。結果を出した2歳馬はヨーロッパの3歳クラシックのステップレースに進みます。しかし今年は3月1日から30日までオールウエザー馬場になるので、よりダート適性のある馬がケンタッキーダービーに出るチャンスを獲得できそうです。

現在のリーダーはエイダン・オブライエン厩舎のG1馬サクソンウォリアー(父ディープインパクト)は芝で勝っているため前出に該当します。この日本生産馬は芝で行なわれた2つのポイントレースを勝利しましたが、ケンタッキーダービーではなくエプソムダービー(G1)に向かう予定です。オブライエン師も最近のインタビューで、ケンタッキーダービーと同日の英2000ギニー(G1)に出る予定であると発表したところです。サクソンウォリアーがヨーロッパのクラシックで活躍する可能性が高いので、ダートへの挑戦は厳しいでしょう。

ローリングライオン(父Kitten’s Joy)も同じです。現在はポイントランキングの2位ですが、ジョン・ゴズデン厩舎はイギリス2000ギニー(G1)に出走させるようです。Kitten’s Joy産駒ですからダートより芝の方に期待するのも当然でしょう。

3位のオブライエン厩舎の牝馬ハッピリー(父ガリレオ)もイギリスのクラシックに向かいそうです。前走のブリーダーズカップジュヴィナイルフィリーズターフ(G1)では内ラチから動けず、結果が出ませんでした。しかし5月6日の英1000ギニー(G1)と6月1日のイギリスオークス(G1)では上位人気は確実とみられています。ハッピリーは英2000ギニーと愛2000ギニーを勝利したグレンイーグルスと愛1000ギニーを勝利したマーヴェラスの全兄弟です。

結局、「European Road to the Kentucky Derby」のポイントを持っている14頭は、米3冠に登録しませんでした。ポイント圏外の馬13頭が米3冠に予備登録しました。

オブライエン師は6頭を米3冠に登録しました。1番馬はメンデルスゾーン(父スキャットダディ)。昨年のブリーダーズカップジュヴィナイルターフの優勝馬で、まだポイントレースに出走していません。今後、ヨーロッパのポイントレースかドバイのUAEダービー(G2)に出走した結果次第でケンタッキーダービーへのチャンスが生まれます。ケンタッキー州に生まれたメンデルスゾーンはダートに強い血統なので、出走権を得たら勝つ可能性も高いといえます。メンデルスゾーンは2016年のキーンランドセプテンバーセールの最高価格300万米ドルで落札されていました。半兄弟はG1の11勝牝馬ビーホルダー(父ヘニーヒューズ)と種牡馬としても人気のイントゥミスチーフ(父ハーランズホリデー)です。

同じ厩舎でG1を2勝しているユーエスネイビーフラッグ(父ウォーフロント)は初ダートのブリーダーズカップジュヴィナイル(G1)で10着に敗れました。オブライエン厩舎にはこの他にもG1馬のスーネーション(父スキャットダディ)、G2を1勝しているシーヘンジ(父スキャットダディ)、G2で3着したムリロ(父父スキャットダディ)とG1で4着スリーアンドフォーペンス(父ウォーフロント)がいます。

フランスのアルカナセールで2歳レコード140万ユーロで落札されたジェレミー・ノスィーダ厩舎のウォークインザサン(父ストリートセンス)は1月26日にケンプトンでデビュー戦を快勝しました。父は2007年のケンタッキーダービー馬で、3月1日のポイントレースでもチャンスは高いでしょう。馬主はカリフォルニア州のバファット厩舎のモーリンホ(父スーパーセイバー)と同厩舎ケンタッキーオークス(G1)の注目馬ドリームツリー(アンクルモー)も所有しています。ノスィーダ厩舎のウォークインザサンと同馬主のアメリカ馬グロンカウスキ(父ロンロ)も登録しました。

ウイリアム・ハッガス厩舎の良血馬スリーウィークス(父タピット)は前の2戦を勝利しました。12月20日の遅いデビューになりましたが、続く1月11日の2戦目も2頭のライバルを退け勝利しました。

有名なアイルランド人調教師ダーモット・ウエルドはゴーアンドゴー号で1990年のベルモントステークス(G1)を勝ちました。ウエルド厩舎で4頭が登録しましたが、ゴーアンドゴーほどの能力は今のところなさそうです。その中でもアガカーン氏の自家生産馬ハザポワール(父シャマルダル)がトップ候補です。ハザポワールの母の半兄弟は2016年のエプソムダービーと愛ダービー馬ハルザンド(父シーザスターズ)。ハザポワールは未勝利戦で7着でしたが、次走で勝ちました。2歳最後のレースはG3に挑戦し3着でした。同レース4着のバーガンディボーイ(父レッドジャズ)も米3冠に登録しています。バーガンディボーイは2戦してどちらも4着でしたが、3戦目で勝ちました。ヨハネスブルグ産駒ですが、母系の血統は芝での活躍馬が目立ちます。

メイクザスィッチ(父ダンシリ)とバンデゥア(父ザファクター)はまだデビューしていません。メイクザスィッチの母、スイッチ(父クワイエットアメリカン)はG1を2勝しています。バンデゥア(父ザファクター)は当歳時にキーンランドノベンバーセールで、1万5千USドルで落札されました。父方の血統的にはダートもこなせそうですが、バンデゥアの2頭の半兄弟テイルオブザチャンピオン(父テイルオブザキャット)とミスターローリー(父スキャットダディ)は芝の重賞勝ち馬です。しかしミスターローリーの半姉妹イルソラはダートと芝の両方でアルゼンチンのG3を勝ちました。

次の2つのポイントレースは3月1日のイギリスのケンプトンパーク競馬場のロードトゥザーケンタッキーダービーコンディションズレース(1600m)と3月2日アイルランドのダンドーク競馬場のパットンステークス(1600m)です。この2つの競走では上位4頭にそれぞれ1着20点、2着8点、3着4点、4着2点のポイントが与えられます。これまでパットンステークスではオブライエン師が3回勝っています。オブライエン厩舎の馬は要注意です。最後のポイントレースは3月30日イギリスのニューキャッスル競馬場のブルドンステークスです。ポイントは1着30点、2着12点、3着6点、4着3点です。

3月、新しい活躍馬が誕生しそうな「European Road to the Kentucky Derby」の残り3戦を楽しんで下さい。

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